美白マニアは生活習慣病リスクが増加?
一時の「ガングロ」ブームはどこへやら。
今や女性ばかりか男性にも「美白ブーム」は浸透しつつあるようです。
美白と関連して、紫外線を浴びることについての危険性はしばしば取り上げられます。
それは老化との関係。
たとえば、「アウトドア大好きな姉と、インドア大好きの妹」という双子の姉妹がいます。
彼女らが歳をとってからの顔写真を比べると、歴然とした差があったりします。
それは日焼けしている、いないといった肌の色の違いだけではなく、シワの数や深さ、顔のたるみなど、さまざまな要素で違いがわかるほとです。
その差をもたらした原因は紫外線。
ということで、UVカット市場は年々大きく成長しているようですね。
ところが、紫外線をまったく受けないと、別な健康リスクが増えることを忘れてはいけません。
ビタミンDという栄養素があります。
よく知られるのが、「骨をつくる栄養素」ということです。
そして、近年、それいがいにもいろいろな役割を果たしていることが解明されてきました。
たとえば...
●高血圧
●心筋梗塞
●循環器系疾患
●甲状腺機能亢進症
●関節リウマチ
●1型糖尿病
●ガン
●インフルエンザ
これらの病気や症状のリスクは、ビタミンDが不足することで増加するのです。
さて、それでは人は一日にどれくらいビタミンDを摂ればよいのでしょう。
その量は1日1000IU(25μg)と言われます。
食品にはどれくらいビタミンDが入っているか?
豊富に含まれている食品の例を見てみましょう。
それぞれ100mgあたりです。
●アンコウの胆 100μg
●スモークサーモン 28μg
●卵 6μg
●すじこ 47μg
いかがでしょう。
食品だけでビタミンDをたくさん摂るのはたいへんそうですね。
そこで見直されるのが「日光浴」なのです。
ビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でも生成されます。
ある研究によれば、「1日平均して2時間以上日に当たる機会がある人にビタミンD不足は見られない」という結果が得られているとか。
そういえば、「骨が丈夫になるから、赤ちゃんには日光浴をさせるの」という言葉は以前、よく使われました。
ということで、美白を求めるあまり、日光を完全シャットアウトの生活は、逆に別なリスクを増やしている可能性があるようです。
その場合は、ビタミンDが特に豊富に含まれつ食品(魚類はおおむね多いです)を意識して摂りましょう。
《2013.9.14 》