悪玉コレステロール値の新基準
このほど、日本人間ドック学会を中心とした専門委員会から、(LDL)悪玉コレステロール値について、新基準が発表されています。
従来よりも、大幅に緩いものになった感があり、多くの注目を集めているところです。
悪玉コレステロール値は、新基準によると、男性は72?178。
女性は3段階あって、30歳から44歳が61?152、45歳から64歳が73?183、65歳から80歳は84?190へと改訂されています。
従来、悪玉コレステロール値は150未満とされていたのです。
それが、新基準では、数値が大幅にゆるやかになった感があります。
従来の基準値は厳しすぎた?
もっとも、従来の基準こそが厳し過ぎたとも言えます。
悪玉コレステロール値が150を超えていても健康な人はいくらでもいるという事実からして、健康診断や人間ドックに対する信頼を崩しかねません。
新たに基準を見直し、全国的に統一された物差しでもって、有効に役立てようというのは、切実な問題であったのです。
新基準の設定に当たっては、2011年に人間ドックを受けた約150万人から、薬物治療をしていない非喫煙者で、重大な既往歴がない健康な成人1万人をピックアップし、分析の結果、決定されたものです。
新基準の数値が、やけに細かい印象がありますが、こうした事情があってのことなのです。
糖尿病の人には新基準は適用されない
新基準は慎重なプロセスを経て決定されたものであり、現実に即した数値だと言えます。
従来なら異常だと診断された人も、多くが正常範囲へ振りかえられたことでしょう。
それでも、悪玉コレステロール値が正常範囲だからとぬか喜びするのは早計で、高めの人は「予備軍」として、やはり注意が必要でしょう。
また、糖尿病などの患者には適用されないこととなっています。
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